主婦がパートで働いていると、厚生年金や健康保険などの社会保険には加入できるのでしょうか?加入できるかどうかは、一定条件を満たすかどうかで決まってきます。その条件を見て行きましょう。そしてその条件を満たす仕事をまとめてみました。
社会保険ってそもそもなに?
社会保険とは厚生年金・健康保険・介護保険のことです。これら3つをまとめて社会保険と呼んでいます。会社員、とくに正社員になるとこの社会保険に加入することになります。
掛け金は必要ですが会社が半分負担してくれるので、労働者本人の負担は軽くなります。社会保険にかかったお金は控除されるため、結果的に節税にもなるのでお得です。
もし病気やケガで障害を負えば障害年金が受け取れますし、介護が必要になれば介護保険でさまざまな介護サービスが受けられます。
一週間に20時間以上働くこと
パート主婦が厚生年金と健康保険に加入するためには労働時間が重要になります。「週の所定労働時間が20時間以上」をクリアしないと社会保険加入の要件を満たすことができないのです。
もし週4日勤務するなら、最低でも5時間は勤務しなければ週20時間をクリアできないことになります。週の労働時間が20時間以内であれば社会保険加入は諦めなければなりません。
年収106万円以上
月収が88,000円以上(つまり年収106万円以上であること)あれば社会保険に加入する要件を一つクリアできることになります。この88,000円の基準ですが実際にもらっている給与ではなく、就業規則や雇用契約書で月に88,000円以上の月収があればクリアとなります。
月によって給与は多少の増減が見られると思いますが、雇用契約書に書かれた内容が優先されます。
学生ではないこと
学生は学ぶことが本業なので、本来仕事をする人達ではありません。そこで学生は加入要件を満たさないとされています。パート主婦の場合この基準は問題なくクリアできるますので問題にはならないはずです。
学生でも夜間定時制高校の学生や卒業見込み証明書を持つ学生、休学中の学生は加入できるとされています。
雇用期間が1年以上見込まれる
入職した時点で「雇用期間の定めなく働く」という条件であれば雇用期間が1年以上見込まれることとなり、社会保険加入の要件がクリアできます。
ここで大事なのは実際に1年勤務したかどうかではなく、1年以上の勤務が見込まれることにあります。就業規則や雇用契約書により1年以上の雇用が見込まれれば、その時点で条件はクリアされます。
企業の従業員数501名以上
企業の従業員数が501名以上をクリアすれば、パート職員でも社会保険に加入できます。では企業の従業員数が500名以下の場合は加入できないのでしょうか?
じつは従業員数500名以下の企業であっても、社会保険に加入することが労使の間で合意されている場合は加入できます。では加入要件をまとめてみましょう。
まずは週に20時間以上働くこと、1年以上の勤務が見込めること、学生ではないこと、年収106万円を超えること、労使の間で社会保険加入の合意ができていること、以上の条件が揃えば社会保険に加入できます。
まとめ
パート主婦でも厚生年金と健康保険に加入できる要件をまとめました。それほど厳しい要件ではないため、加入できる方もある程度いると思われます。
社会保険の掛け金が年間約20万円かかるため「損」と感じる方もいるようですが、加入している方が安心ですし将来は多めに年金がもらえるメリットもあります。